有料化にもっとも熱心だったのが、イオンだった。「環境」に熱心な企業イメージを大切にしていたし、スーパー業界が、経費節減の一つとして無料配布をやめるには、まず、業界1位のイオンが率先する必要があったからだ。イオンは、「京都議定書」を採択した温暖化防止会議が開かれたことで知られる京都市に目をつけた。京都市に頼み、市内の市民団体で協議会を作ってもらうと、会に参加。市や市民団体などと有料化の協定を結び、2006年から1店舗で始めた。協定方式にしたのは、関係者が合意した方が、円満に進むからだ。スーパーに協力したことで、自治体や市民団体もレジ袋を削減したという「実績」が得られる。自治体と市民団体を巻き込む、このイオンの戦略は、京都市を手始めに、杉並区、仙台市、名古屋市など、またたく間に、全国に広かっていった。環境省によると、2008年11月現在、3県の全域と16都道府県の245市町村でレジ袋の有料化が行われ、2010年3月末までに都道府県の370市町村で有料化が実施される見込みという。ただ、自治体の取り組みといっても千差万別だ。自治体職員から「どこの自治体もやっているから、やらざるを得ない」「レジ袋でいったいどれぐらいごみが減るかわからない」という声も聞かれる。「有料にすると消費者がサービスの低下と受けとって、無料配布している他店に流れてしまう」と心配するスーパーもなお多い。