住宅問題を国家政策の最大の目標としてきました。つまり、英国の住宅政策は貧困救済策、社会政策としてスタートしたのです。そこでとられたのは住宅建設と住宅経営を市場経済原理にまかせないで、必要な住宅の過半を直接公共の手で建設し、管理する政策でした。とくに第二次大戦後の一九四五年に発足した労働党政権のもとで大量の公営賃貸住宅の建設を進めることが住宅政策の中心に据えられ、それ以降、五四年までの一〇年間には住宅建設総戸数の八〇・五パーセントを公共住宅(九〇パーセントが賃貸住宅)が占めたという記録があります。
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大戦後の英国における住宅不足数は一五〇万戸にのぼり、労働党アトリー政権は公共住宅の大量供給こそ国民の住宅難を救済する近道だとしました。その後、公共住宅の数は減っていきますが、それでもサッチャー登場までは全住宅の三〇パーセントが公共住宅でした。